心と体を壊した人にはビルメンがオススメ

ゴールデンウイーク如何お過ごしでしょうか。

10連休だった人は7日から令和元年の仕事始めですね。

当直現場の人はお疲れ様です。みんなが連休明けで青い顔をして出勤している中を当直明けで自宅に帰るのは結構優越感があるので連休を羨む人も少ないかもしれません。

あまりブラック企業には詳しくないのですが

世の中には連休も何も無い人も居るようですね。

所謂ブラック企業に勤めている人です。

私は「絶対に」そういう会社には勤めないようにしてきました。

そういう会社、業種、業態は面接の時点で分かります。

不動産営業の面接に行ったときは社員の人たちの目が完全に死んでいました。イキイキしているのはその現場の所長さんだけです。時代劇の悪代官みたいな風貌でした。

もう、雰囲気を掴むだけで十分なわけです。

たとえば、「正社員」という募集をかけていて面接に行くと「最初は契約社員で」などと言われた場合はその業種ごとパージできます。

要するに次からはその業種に応募しないようにすれば良いのです。

そう言っても、暮らしをしなければいけないので働かなくてはいけない場面はありますよね。

そこでギリギリの暮らしをしないでいいように実家住まいでキツくないバイトなどでお金を貯めてポリテクに行き資格を取得するなどの「ワザ」を使う必要も出てきます。

わたしが苦しいときもブラック業種、企業群に勤めないようにしていたわけは

「一度すり減ると決して元に戻ることはない」

ということが分かっているからです。

知り合いが20代の一番大事な時期に介護の仕事をしていました。

ここで大事な時期、というのは学校を卒業したあとは20代でキャリアがある程度決まってしまうからです。

その知り合いは一所懸命に仕事をして、職場の人たちからも頼りにされ、お年寄りからも人気でした。

ですが、仕事中に腰を痛めてしまい仕事を続けることが出来なくなってしまいました。

今でも後遺症というか、一年に一度くらいは腰痛で動けなくなることもあるようです。そのたびに仕事を休まなくてはいけません。

わたしはそういう話を聞いていましたので特に体力が下降線になる30代からはキツくない仕事を選んでやるようにしてきました。

生来の怠けものということもありますが、知り合いのように体を壊しては多少お金があっても意味がないからです。

単純な話ですが口内炎が出来ているときに美味しいものを食べても楽しめないですよね。

体に不調があり、それが恒常的なものであれば人生まるごと楽しめなくなります。

自分で好きでやっている趣味で失敗するなどならまだ分かりますが、仕事で他人のお金儲けのために怪我をしたり病気になったりするのは私はごめんです。

しかも体に不具合が出るような仕事となればホワイトカラーでなく殆どブルーカラーです。

なので、給料も安いですよね。これで給料が高ければまだブラックの意味もなくもないですが…。

もしみなさんが面接に行って「これは駄目だな」と感じた直感は当たります。

実はビルメンにもそういう会社はないことはないです。面接や現場見学でしっかり見極める必要があります。

しっかり自分で確かめて変な現場には突っ込んでいかないようにしましょう。

もうすでに壊れかけの人には

ビルメン現場に行くと他の業種から流れてきた人ばかりです。

ビルメンは経歴にはうるさくありません。なのでさまざまな「元●●」な人と出会います。

実際、現場に多いですよ。元ブラック営業、元ブラックIT、元ブラック介護…わたしもかなりの比率で出会ってきました。

そして、みな口々に「ビルメンなら細く長く働けるので良いと思って来ました」と言います。

最初から来ておけばいいのにな、と思います。

何故ならみなさん既に精神や体を壊されているからです。

前述のように、多少お金があっても働きすぎて体を壊していると意味がありません。

たくさん稼いでいるがストレスでお金をたくさん使っている人も居ますね。なんのために働いているのか分からない状態で、数年経つと体を壊し、あるいは死に至ります。

ブラックを辞める頃にはお金も残っていません。

学校を卒業して10数年間働き、終わってみて残ったのは年老いた自分の体だけ…。

悲しいですね。

それなら、そういうところにしか勤められないような不器用さなら、最初からビルメンでもいいんじゃないかと。

「苦労は売ってでもするな」です。

勿論将来独立するなどの目的があるなら短期的にお金が稼げる場所に行くのもいいでしょう。

しかし…そんな器用さ、器量、気力が自分にあるか…そして継続できるかよく考えられたほうが宜しいでしょう。

そしていま現在壊れそうになっている人は、一日も早く豚走してビルメンでも何でも楽な仕事に就くことです。

まずは職業訓練を

ブラック企業で働いていると外界から遮断されていて情報が入りづらくなってきます。

月間45時間以上残業していると退職してすぐに雇用保険手当がもらえます。残業した証拠は一番良いのはタイムカードなどで示せることですが、メモ等でも良いので取っておきましょう。

そして、まずは退職して職業訓練を受けるようにしましょう。

人生は一度きりです。

自分の人生を脂ぎった悪代官みたいな社長や役員のために使うのは止めにしましょう。

自分の時間と人生を取り戻すのにビルメンになるのはありです。

この連休明けに、退職届を投げつけて実行されてくださいね。

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コメント

  1. 腹八分 より:

    いつも楽しく読ませていただいております。
    私はビルメンとは異業種の、ややブラック系の会社に勤めております。昨年に60歳に達し定年退職しました。そのまま、縁を切りたかったのですが、まだ家のローンが残っているので、その会社で引続き嘱託となって働いています(嘱託になってからは給与がガクンと下がりました)。

    正社員のころはダメだったのですが、嘱託ともなるとダブルワークOKとのことなので、興味のあったビルメンのアルバイトを始めました。異業種からの応募となるので、最初はなかなか決まりませんでした。いちおう、電検3種と危険物乙4は持っているのですが、直接的にこれらの資格を使っての業務はしたこともなく、もろにビルメン未経験でした。
    それでも、なんとか面接してくれたビルメン会社もあって、3社目でやっと採用されました。振り返ってみると、1社目と2社目は、biruman様の仰るような、「社員の人たちの目が完全に死んでいました。イキイキしているのはその現場の所長さんだけです。時代劇の悪代官みたいな風貌でした。」という雰囲気でした。
    だから、面接しながらも内心不安になって、先方の希望されたシフトに敢えて難色を示す態度を取りました。それで不採用になったわけですが。
    採用が決まった3社目は、所長さんや所員の表情がそんなにおかしくなかったので、先方の希望されたシフトにほぼ沿えると回答し、採用になりました。まだビルメン(バイト)になって3ヶ月程度しか経っていませんが、今のところ、ブラック度はマシだろうと思えます。

    • biruman より:

      >腹八分さん
      コメントありがとうございます。

      何となく、カンというか「この現場は駄目かもしれない」と感じたら行かないほうが無難です。
      シフトなどのお話もありますが、現場の人のオーラがそもそも負の場合は自分もそれに巻き込まれてしまいます。
      そうなるとせっかく入社しても早期退職ということになりまた就活をいちからやり直すことになり徒労です。
      あとはビルメンの場合、変な自分理屈を振りかざす人が居たり勤めてみないと分からない地雷もありますが
      職場の妙な雰囲気を感じることがなければ結構勤めやすい場合が多い気がします。

  2. ハゲおっさん より:

    私も磨り減った後でしたね。ビルメンを知ったのは。
    色々過去を振り返ると
    「がんばれ 勉強しろ」とか糞役に立たないアドバイス(笑)よりも
    「こんな仕事があって、こんな生活ができるよ」ってのをいろいろ教えてくれる人と若いうちに出会えればなとおもいますね。学校でいろんな職業を紹介してもいいと思うんですがね・・・

    さておき、未だに感じるのは、ビルメンはコスパ(賃金/労働の大変さ)がとても優れている仕事だということです。都会のビルメンはなおさらそう思います。

    • biruman より:

      >ハゲおっさんさん
      実はブラック企業で勤まるのはある程度のレベルに達していないと無理ではないかと最近考えています。
      中小零細はひとりで何でもやらないといけない場合が多いですが例えば車の運転ができないとか電話対応が上手くないとかですと採用すらされません。
      今までブラックっぽい会社も受けたのですが私の不器用オーラに企業が負けて採用には至りませんでした。
      不器用で頭も悪くてよかったのかもしれません。

      学校は「職業差別するな」「みんな平等」などと嘘を教えるので大嫌いでした。
      私の父は実の親から丁稚としてなかば売られるような形で奉公し大変な苦労をしました。
      みんな平等なら何故うちの父は親から売られたのか説明してほしかったです。
      差別があるのは当たり前、不平等は当たり前です。
      そういうことを踏まえた上で
      「今は君たちは下層階級だけど、偏差値60の学校に行けば少し生活が良くなるよ」
      などという義務教育期間が必要であると思います。

  3. 田舎ビルメン より:

    私はズーっとビルメンに憧れていました。
    田舎IT会社にいましたがブラックと言えばブラック。高給取りと言えば高給取り。
    そんな私が仕事の関係でオフィスビル・銀行・病院に行くたびに「ビルメンっていいなぁ」と思っていました。しかしながら無知な事に電験を持っていないと勤められないだろうと勝手に決めていました。完全に戦略ミスでした。ハゲおっさんさんの書いておられる通りでもっと早くにユーザ先に常駐しているビルメンとお話をしていたらもっと早くにビルメンになっていたでしょう。
    私の元職:IT会社時代の中途退職者は数人を除いておかしくなる前に辞めて行きました。みんな幸せそうです。年収は落ちています。ですけど全員幸せそうです。休みの日に携帯(今ならスマホ)の呼び出しがないだけでも幸せなんですよ。こちらのリンク先にもありますけどブラック会社の営業なんて休みなんてありませんし、たまの休みでも電話が掛かってきます。休みは休みです。ブラックかどうかの私がする判断は休みの数と休日が本当に休日なのか?で大体できますね。そういう意味では知り合いの紹介、というか入ってしまった同族経営会社は見事なまでのブラックでした。

    • biruman より:

      >田舎ビルメンさん
      休みの日に電話がある、連絡があることほど嫌なことはありませんね。
      怖気が走ります。

      年収は本当に拘らなくていいなあと独身である私は思います。
      これから子どもが大きくなるなどの理由が無ければ適当に働き適当に趣味ができる程度の稼ぎで十分です。
      今更大変な仕事のなかに入っていくつもりは毛頭ありません。
      同族経営の会社などもってのほかですねw

      今は独り現場があればすぐに受けたい、それだけですね。

  4. 赤い左辺 より:

    「心と体を壊した人にはビルメンがオススメ」
    これは本当にそうだと思います。

    私が転勤する前の現場に強烈な発達障害(アスペルガー)の人が入社してきたのです。その人は簡単な仕事もなかなか覚えられず、他者の話す言葉を字句どおりにしか解釈できず、比喩や冗談など通じません。つまりコミュニケーションが滅茶苦茶で、率直に言って他業界なら就労不能という状況でした。

    私は転勤前に、その人に身の上話を聞くと、50代中盤になるまで殆どまともに就職できておらず、今まで周囲とうまくいかず叱責や誤解も多々受けてきたとの事でした。まさに「心と体を壊した人」です。

    私は最近その現場を数日手伝いに行くことがありました。
    何とその人は、ちゃんとビルメンの一員として勤まっていたのです!
    出来ないことは出来ないでOK、コミュニケーションは取れないなりにOKとして職場の公認を得ていたのです。

    その人はbirumanさんが書かれているように、職業訓練校に行って資格を少し取ったことがプラスに働いたようです。
    50代中盤で正社員という逆点はビルメン業界ならではですね。

    • biruman より:

      >左辺さん
      そうなんです!
      ビルメンのいいところはノンビリ働けるとか仕事が楽だとかいうのもありますが
      他者に対して優しく受け入れる現場もあるというところです。
      もちろん激務でオーナーが金のことばかり言うような現場では無理ですが
      ある程度暇な昔ながらのビルメン現場であるなら多少特徴がある人でも
      「あいつはそういうやつだからな」
      で済ましてもらえることもあります。

      働いて生きているだけでじゅうぶんです。
      生産性が低くても自分や職場の人の小さな幸せを守ってやっていきたいものですね。

  5. 無気力人間 より:

    いつもお書きになる文章を、楽しく拝読しております。私は東北地方在住の今年35歳になる男ですが、生来より怠け者で、今まで低賃金労働の業界を転々としてきたのですが、この4月から地元のし尿処理施設の設備管理の仕事に就きました。業務内容は、毎日行う日常検針と定期で行う設備のメンテナンスで、何か設備に異常が起こらない限りは、ただ監視しているだけです。こんな仕事なので、周りはおじいちゃんばかりで私が最年少になります。この施設は24時間管理の現場ではないので、勤務が日勤しかないので給料は今までと変わらない低賃金ですが、急ぐような仕事が無いし、工具の名前や使い方が分からない、手先が不器用でコミュ障な私でもの何とか勤まっているので、精神的に楽になりました。施設に出入りするのも市の環境衛生課の職員と、バキュームカーと設備の業者しかいないので、電話応対も殆ど無く助かっています。

    • biruman より:

      >無気力人間さん
      コメントありがとうございます。

      し尿処理施設は下水道処理施設とは違うのでしょうか。
      あまり詳しくなくすいません。

      自分が職場で一番年下で働ける場合が多いのも設備管理の良いところですね。
      周りは勝手知ったる感じで年配のかたばかりであるならそもそも現場にやる気は生まれず
      大変な仕事なら「できません」と言ってすませられるような場面も多々あるかと思います。
      細く長く働くのであればそういう現場が最適ですしストレスフリーに近い状態で勤められ
      給与が低くても何とかなるものです。

      • ハゲおっさん より:

        私のところのもと運転員にも下水処理設備から来た人がいましたね。
        クッソ楽みたいでしたね。
        発電所勤務は早々とギブアップして辞めていきましたが・・・

      • 田舎ビルメン より:

        birumanさん
        >し尿処理施設は下水道処理施設とは違うのでしょうか。
        私の狭い経験値から行くと明確な違いがある、となります。
        といっても大都市圏ではその違いはないですけど地方都市となると根本的に違う場合が多いみたいです。我々の感覚だと「雑排水管」と「汚水管」の行先がきちんと分けられていて「浄化槽処理」と「汚水槽処理」、と考えればいいのです、と遥か昔に聞きました。無気力人間さんの本文で
        >施設に出入りするのも市の環境衛生課の職員と、バキュームカーと設備の業者
        >しかいない
        となっていますので間違いないですね。

        何か色々と無気力人間さんに聞いてみたい気持ちになりました。

      • 無気力人間 より:

        私も働き始めたばかりでほとんど分からないのですが、最終的に川に放流するのは同じだと思うのですが、下水道処理施設の場合下水設備をつけている家庭は、下水処理施設で汚水を浄化しますが、し尿処理施設では、下水設備のない家庭に清掃業者が訪問して、バキュームカーで汲み取り式トイレからし尿を、浄化槽から浄化槽汚泥を吸引し、し尿処理施設に運搬して、施設の中でし尿や汚泥を浄化処理を行い、綺麗な水にしてから川に放流します。地方でも下水に切り替える家庭が多くなっていて、昔ほどの役割はなくなっているようですが、高齢者の家庭では今更下水に切り替える必要はないと思って、そのままになっている所もあるので、完全に無くすこともできないですし、施設的には縮小傾向にありますが、その分処理する量も減っているので、業務も昔ほど大変ではないみたいです。それに公共施設なので、テナント対応が無いと言うのは大きいと思います。

        • 田舎ビルメン より:

          無気力人間さん
          どうもありがとうございます。
          地方、というか田舎だと未だに汲み取り式が結構な割合でありますけど、最終的には結局同じなんですね。田舎の爺婆は洋式トイレを設置しての汲み取り式が当たり前になりつつあります。
          将来的にはなくなっていくかもしれませんけどここ数十年はまだ現存するんじゃーないですかね?
          ちなみに私の地域ではしょっちゅう求人が出ていて13万/月、泊勤務あり、15~18日勤務/月、365日のシフト制、なんですね。しかも電験持ちを希望、とかなんですけど幾らなんでもそんな内容では誰も応募しないみたいです。