大人気のビルメン
この業界は細く長く働けるという実態がバレてしまって中高年に大人気です。特に都市圏では建物がある限りは仕事は無くなることはありません。
東京大阪名古屋札幌福岡などの大きな都市かその近郊であれば仕事が無いということはまずありません。
勿論現場によって仕事が楽かそれなりに大変かの差はありますが基本的に簡単な営繕を含めた時間ごとの記録記帳が主な仕事になっている場合が多いです。
給与は…まあこれが最大の関門と言いますか沢山お金が欲しいと言われる方には到底お勧め出来る業界ではありません。
この業界では社会の競争のレールから降りようと考えて来られる方が多いです。したがって給与面は定年などでリタイアメントした人並みのものになっています。
理想と現実の差で失望される方も多いので、出入りも激しく就活も割と簡単です。経験の無い方は各都道府県の職業訓練校の門を叩いて簡単な資格を1つか2つ取得し就職を斡旋して貰いましょう。
就職出来ても安心できない理由
せっかく入社されても安心できない理由。それは入札制度です。大体年に一回、オーナーさんとビルメン会社の方で次年度の入札があります。
付き合いが長ければ次年度もほぼそのまま受注出来るのですがそうでない場合もあります。
設備管理という仕事は特に何か生産する訳ではなくコストカットしようと思いたった場合真っ先にナタを振るわれる部門です。
最近では大手ビルメン会社が中核都市の建物管理を安く請け負ったりして元々あった地元の独立系ビルメン会社が追い出されていたりもします。
付き合いでそのまま受注出来ていた時代は良かったのですが安い所があれば切り替えられてしまうようになりました。
また入札に限らず、いい加減な事をして切られてしまうビルメン会社もあります。
契約通りの定期点検を使用書どおりに行っておらずオーナーさんの怒りを買って年度途中で切られた例が実際にあります。
「ここは人間もいいし、仕事は楽だし、夜勤は少ないしいい現場だなあ」と思ってもいつ無くなるか分からないのです。
過剰にビクビクする必要はありませんが現場が無くなるかもしれないと言うのは頭に入れておいた方がいいでしょう。
ここで注意なのですが、「この現場が無くなるよ」と入社したばかりの貴方に吹き込む現場の人が居るかもしれません。
そういう人は注意してください。ただの噂好きであって言ってることはデマな場合が多いです。
受注の話は経営に直結しているので現場の人に事前にリークされることは少ないです。事情通を気取りたい変な人かもしれません。
入社からちょっと経ったくらいでその様な不安を煽るような事を言う人は大抵仕事も曖昧です。あまり相手にするのはやめておきましょう。
現場がなくなったらどうしたらいいのか
これは心配してもしょうがありません。入社した会社が他の現場を持っていればそちらに回されるかもしれませんし、持っていない場合は清掃や警備に行かされる事もあります。
清掃や警備になった場合は給与が更に下がったりします。ただでさえ安いビルメンの給与が更に下がる…生活が出来なくなるのは間違いありません。
ここで話はループするのですが、やっぱり役立つのは資格になります。
ビルメン会社は履歴書で経歴はあまり見ないです。大体中高年で始める方が多いですし、工事や施工をやっていた本格派は別としてスキルにそうそう差はないからです。
履歴書で見るのは資格欄です。4点セットを持っているとウケが違います。消防の資格を持っていると更によし、ビル管なんかは最高ですね。
「現場が無くなっても俺はすぐに再就職できる。」という自負出来るくらい資格を取りまくるのがいいですね。
どこの世界も勉強していないと遅れを取ってしまいますがビルメンは比較的勉強しやすい環境です。何かノルマがある訳ではありませんので毎日のプレッシャーも少ないです。
周りからどう思われても資格はコツコツ拾っていきましょう。冷凍やボイラーなどの意外な資格で再就職出来たりする場合もあります。
もう持っている資格の上位資格を取ったりして常に自分を高める努力を怠らないようにしましょう。
現場がなくなっても慌てないようにするのはこれが最善の手なのですから。