ビルメンとしてやっていくに当たっては資格が必須です。
「◯◯っていう資格は持ってる?」
と聞かれて
「あ、いや…まだ…。」
と答えるときの切なさ。
「ええ、3年前に取りました。」
などと言えるときの優越感。単純ですがビルメンライフには必要です。
就職にあたっては強力な資格を持っていればそれだけで決まったりしますし資格の数を増やしていくのがビルメンにとっての「仕事」なのかもしれません。
基礎がない場合は
就職に関して相談を受けることがよくあるのですがビル管は持ってるというかたに電験を勧めたことがあります。
かなり就職に焦られていたようで
「そんな何年掛かるか分からない資格を?」
と言われました。
確かにそうです。ですがその方はその後参考書を購入されて勉強されていたようで「全く分かりません。」「全然進みません。」と相談されました。
私は「基礎がない状態ですのでまず半年は理論をやってください。」とお答えしました。
しかしその後は仕事がお忙しいようであまり電験に関する質問は無くなりました。
電験は先が長い試験です。4科目あり範囲が広いので科目合格制というあまりないような制度も取り入れられています。
一番基礎となるのが理論ですが、かなり数学や物理が得意な人でないと最初は楽しくありません。
理由としてはまず用語がよく分からないからです。それに単位の数が尋常ではありません。静電気だけでも[F]、[C]、[A/m]、[V/m]…だんだん分からなくなってきます。
そこで通しで勉強するに当たってはまずは半年我慢して欲しいです。
参考書をサラッとやってある程度用語を覚えたならあとは過去問です。過去問を解いていたら絶対に用語を忘れていますのでまた参考書を読んで覚え直し。
基本的にはこの繰り返しです。
ここで必要なのは作業力です。流れ作業のように毎日繰り返します。
一番良いのは朝です。30分で理論の過去問は4問は見直せます。
これを半年も続ければ基礎がない状態からでもうっすらと、ぼんやりと試験問題の全容が見えてきます。
よく言われる基礎力の完成です。
実を言うと「絶対に受かるぞ!」なんていう心構え的なものはもっとずっとあとでいいんです。
最初は作業化することがいいです。心構えで絶対に受かるぞと気合いを入れてしまうとプレッシャーが発生してしまって焦りに繋がります。
そうです、冒頭で相談者さんが言われていた「何年かかるか分からない」という状態になってしまうのです。
こういう状態になると参考書を見るのも嫌になってしまいます。過去問も捨てたくなります。俺なんかどうせ、という絶望に襲われて仕事のやる気も失せてしまいます。
そうなってしまうと困るので最初は心構え不要論を唱えたいですね。
ダラダラと続ける、なんとなく続いていた、なんとなく分かるようになった、過去問はほぼ網羅した…理論の次は電力にしようか機械にしようか、となれば成功です。
電験は60%取れば合格、最近では難化しているので55%取れば合格の試験ですがそれでも年間の合格率が10%を切って久しい試験です。
続けることが大事だという話をよく聞きますが当初の続けかたということに言及されている人はあまり居ないのではないでしょうか。
最初からトップスピードで駆けて行ってゴールできれば最高です。短距離ランナーですね。
しかし実際は合格まで2年、3年と掛かるのが普通の試験です。となると長距離の走り方を考えなければなりませんし、メンタルもそれに合わせなくてはなりません。
ちょっとずつ上げていって試験日に最高潮にするなら今からトップはキツイですよね。
ですのでまずはダラダラ1日4、5問を目標にしていくのがいいですよ。
やっているという事実が毎日の仕事の忍耐力に繋がることも
何となく仕事をやっていて、真夏のフィルター清掃、真冬の外構清掃やガラス清掃立ち会いなどをやっていると辛いばかりで
「先はどうなるのかな…。」
となってしまいます。
薄給だし同僚もやる気がないし上司は自分の身を守ることしか考えてないし…。
そしてある日離職しようと考えます。
今現在(2017年)のように好景気ならいいのですが、まあ長くは続かないでしょう。
離職したときが今の時点のようならすぐに次が見つかります。
ですがリーマンショックのような状態なら…?あのときのような鬼の買い手市場なら…?
離職したって仕事なんてありません。前より悪い条件で働くことになったり…絶望は続く、ですね。
勉強を続けることは毎日大変な気がしますが、慣れると毎日にハリが出てきます。
「資格を取って、いいところ見つけて辞めるぞ!」
という前向きなんだか後ろ向きなんだか分からない感情が湧いて同僚がフィルター清掃をサボっても「まあいっか。」となったりします。
まずはやる気なしで始められる勉強をダラダラ続けてみてください。
半年後元気にシャーペンを握って過去問を解いていられればまず間違いなく合格できます。
ここでは電験に言及しましたが他の試験でも同様です。
是非「心構えなし脱力勉強」をやってみてください。
コメント
電験、ビル管、エネ管・・ビル管上級資格はどれも一年に一回。
落ちればまた歳を一つとります。
自分は若くないのでそんな時間がありません。
このサイトは励みに、モチベーションになります。
*しみけんさん
難易度から見ると
エネ管>電験三種>ビル管
ですが、この業界での必要性を考えると
ビル管>電験三種>エネ管
になると思います。
ビル管は6ヶ月位ダラダラやると受かる試験です。3ヶ月集中すればほぼ受かるのでそんなに神経質にならなくてもいいですよ。
私の場合は良サイトと赤本のおかげで簡単に受かりました。
電験三種は私の場合は計算が絶望的だったので流石に頑張りました。というか、人生で
あれほど勉強を頑張ったのは中学三年の夏以来ですね。そのうち勉強が楽しくなって
行きました。
絶対受かろうとか、今年落ちたら終わりだとか思うと、余計ダメですよね。
「どうせクソ人生なんだから、受かって生活が向上したら儲けもの」
そんな感じに考えるようになってから、だいぶ楽に試験をパスできるように成りました。
自分のペースでやって、後は出たとこ勝負、運次第。
試験は一発勝負の水物ですから。
じっさいもう100時間勉強したとしても、解けない問題は解けないですし。
個人的には、これからの人は簡単な試験から受けて
繰り返しやってれば合格に達する
という経験をするのが大事かなと思います。
あと試験うけまくっていると、本番でのカンが効くようになりますね。
>ハゲおっさんさん
確かにそのとおりです。
受かるぞ!と気を入れるのはせいぜい一週間前くらいからでそれまではダラダラ勉強するようにしていました。
性格上そうしないと続きませんでした…。
過去問は100回くらい回しましたが確かに解けない問題は解けませんでした。
考え方を頭に叩き込んで覚えゲーのようにこなすようにしていました。
本試験でたまたま合格点が取れて電験3種持ちになれました。
何年掛かるとか誰にも分かりませんが、続ければそのうちいいことあるくらいの感じでやるのがいいかと思います。
birumanさんの考え、価値観は全て自分と同じでブログを読みモチベーションあげています。
出来ればもっと思ったことを発信してください。
ビル管をやってる以上、金が欲しければ電験を取る以外ありません。
というか資格でしか他人と差別化できません。
この仕事は営業のようなノルマやガテン系のハードさはないですが薄給で昇給もしません。(会社によると思いますが)
自分はヤレる、やれないの繰り返しです。
試験は年1だし怖いです。
>しみけんさん
あと3年くらいは景気がいいはずなので
(もちろん現政権から変われば一気に不景気になりますが)
その間に良いところに入るしか無いですね。
ビルメンは資格しか評価されるところがなく仕事は楽なのですが薄給で苦しいのは分かります。
ただ、電験ビル管のセットで一般社会人の閾値とも言える年収400万円に近づくことができます。
この400万円という数字は新卒からずっと頑張ってきた人たちからすると馬鹿みたいに低い数字ですが途中で仕事を辞めたりするとまず一生届かない数字になります。
今50代以下の現役世代でどれくらいが年収400万貰っているのでしょうか?
ビル管を取得されたら是非電験にも挑戦されてください。
拙いこのブログをお褒め頂いてありがとうございます。
病気で身体壊したのもあるのですが、転属になるため何から取ろうと考えてます。
未経験で資格を何も持ってないので、電験三種取ろうと思いましたが難しそうですね。
調べてると電工二種できれば一種とってからがいいみたいなので頑張らないとなぁ。
これからも参考にさせて頂きます。
>匿名さん
まずは危険物乙4などから取ると勢いが着きますよ。
何か取得されてみてください。資格マニアになるかもしれませんが…^^: