【これって偽装請…】設備管理・ビルメンと労働問題

派遣と請負の違い

 最初に派遣と請負の違いを。

派遣の場合は「雇用者を他人の指揮系統の元にして、当該他人のための労働に従事させ」ます。

一方で請負は「労働者の指揮命令系統は請負側にある」です。文字通り現場を丸々請け負ってそこで働く労働者に命令できるのは労働者と同じ会社の上司だけです。

現場にオーナーさんの社員が居て指示をされる。あれ…?

 過去に行った現場で上記の定義と違う現場がありました。現場にオーナーさん側の設備員が居て指示をされるのです。

わたしは請負現場だと思って入社したので意味不明でした。これでは派遣です。そもそも入社した会社は派遣業の登録を受けていないのです。

仕事の注文者が請負の業者に直接指示をすることは出来ない筈です。注文者が出来るのは請け負った会社を通して現場に意向を伝えることです。

仮にわたしが居た会社が派遣業の登録を受けていても請負で現場を預かっていれば偽装請負です。

特にツッコミは入れませんでしたがその会社は3ヶ月で辞めさせて頂きました。

今どきその程度のコンプライアンスも守れないようでは、労災などが起こった時に必ず揉めると考えたからです。

ここでもし揉めた場合の対処法など

 「揉めた場合」と書きましたが、もし会社側と揉めたらどうすれば良いのでしょうか?

もし万が一揉めた場合…確実にやってはいけないこと、それは『会社を辞める』です。

実は今、労働問題の揉め事で「労働審判制度」というものが使われています。裁判より早く、低額で会社と労働者の紛争の解決をしようという制度です。

会社を辞めてしまうと証拠の保全もやりにくくなりますし、労働審判で貰えるお金も著しく少なくなります。

ですから、もし会社側と揉めた場合は精神科で診断を受けて「適応障害」の診断書を獲得して休職してでも辞めてはいけません。

会社側と揉めても良いことはありませんし、次の就職にも響くかもしれませんので懸命な貴方は揉め事が起きる前に会社に見切りを付けることが出来ると思いますが、参考のまでに。

まとめ

 地方のビルメン会社、清掃業がメインのビルメン会社では総務人事が労働問題に疎い場合もあります。

そもそも清掃業で起業したようなビルメン会社にコンプライアンスを求めるのは酷かもしれませんが、時代が進んでそのような事も言えなくなっています。

業務中に怪我をした、精神的に追い詰められた、残業代を払ってもらえない…などということが起きた場合の対応が滅茶苦茶だとこちらが疲弊してしまいます。

ですから出来れば入社前にちゃんと労働関係のお話を聞いて担当者の知識が怪しいようなら入社をやめておく…という選択をしましょう。

揉めてからですと、色々面倒です。揉めないように上手く立ち回りましょう。

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