タイトルの通りなのですがビルメンは建物があっての仕事です。
設備管理としての仕事なら地方でも沢山就職先はあるのですがビルメン=建物設備管理という限定になると都会になればなるほど就職案件があります。
ビルメンは都会でしか生きられない…ということにもなります。
地方でも案件はあるが…
地方でのビルメンの扱いは30年前と考え方が変わっていません。
東京圏のビルメンをやると分かりますが、都心の案件になるほど高齢者はいません。もう定年後の人の仕事では無いわけです。
ところが地方では「ビルメン=用務員のおじさん」くらいの扱いです。
それが良い方向になる場合もあります。大したことができないだろうと言うことであまり作業をしなくて済みます。昔の小間使いさん扱いなので汚れ仕事はありますが…。
悪い面で言うと「給与が極端に低い」につきます。
地方の市役所建物管理ですと手取りは驚愕の13万円というものがありました(支給は16万円)。
時給で言うと1000円です。しかし地方の独立系ビルメン会社ですとこれが出せる限界の給料ということになります。そもそも契約している金額が極端に安く従業員にお金は出せません。
こういうところに行くと同僚は定年後のおじいさんばかりになります。そういう人たちはやる気もありませんので楽は楽です。
ですがいくら楽でも手取り13万円は…ということになると思います。
そして昇給もまずありません。
私は試しに面接を受けてきましたが「昇給がないのはキツイのでは」と質問すると「他の現場で清掃のバイトができる」というような返しをされて苦笑いしてしまいました。
それだけ給与アップという考えが会社側に無いということなのでしょう。
ビルメン限定だとそれなりにキツくなる
このブログではタイトルにビルメン、が付いていますが実はビルメン限定にすると仕事も人生もそれなりにキツイです。
給与が安く、仕事をする場所が限定されるからです。ですので自由を求めていくなら建物管理は修業の場として(仕事自体は楽ですので)資格を取ることを推奨させて頂いています。
当然、都会に出ればビルメンの仕事はまず尽きることはありません。
ですが…都会に疲れてしまった場合はどうすればいいのでしょうか?
独身40代、50代で…例えば都心に向かう満員の電車が嫌になったなら?
ゴールデンウィークやお盆やお正月が全く関係ないシフト勤務がある日突然空虚に感じられたら?
そういう時にビルメン限定でずっと働いてきた場合に取れる方法というのはすごく少なくなってしまいます。
当ブログは「宅建を取って不動産管理に行くのは?」とか「ポリテクで空調設備科に行ったらどうですか」などと勧めています。
それはそういう理由です。
「楽を追求しつつも待遇改善を考えていきましょう。」ということです。
自分の待遇を何とかしたいということは普段から考えていないとなかなか急に変えることはできません。
普段から考えるということは自分で出来ますが待遇改善は就職などの他人の意志が関係してくるからです。
採用などに絡む他人の意思をコントロールする事は資格や経験以外難しいでしょう。他に武器があるのであれば私に教えていただきたいくらいです。
逆にいうと多少コミュ力が低かったり、不器用であったとしても資格や経験でトレードオフできるということでもあります(限界はあります)。
確かに高校、大学で頑張らなかったぶん社会に出て選択肢は狭くなっています。
それでも諦めずに突破口を探して少しでも待遇を変えていければなという趣旨でのビルメンな訳です。
ビルメンを終着点にするのはそれはそれで全然オッケーなのですが仕事をする場所を限定されたり低い給与が死ぬまで変わらなかったり弊害も多いのです。
弊害と考えないようにすればいいですし、楽な仕事だと割り切って人生を送るのもいいですがあるときを堺にパッと嫌になる瞬間は訪れないとは限りません。
そういう瞬間に向けて選択肢を増やすため、まずは考え方を切り替えてみるというのも良いのではないでしょうか。
資格さえ取ればとか経験さえ積めばということはないでしょう。
しかし自分が思っているよりは資格を取ると意外な方向に道が開けたりします。
年齢は嫌でも積み重なっていきます。しかも40歳を過ぎるとすごいスピードです。
境遇が嫌になった時に一点突破できるチカラを蓄えることは土砂降りの中で晴天の場所を探すのに似て大変かもしれません。
頑張る必要はありません。生きてるだけで大変ですから。
頑張らないように、かつ人生を諦めないようにお互いやっていきましょう。
コメント
初めまして
後輩が大阪の訓練校の電気主任技術科に行っていたので話を聞きますと、
とにかく僻地で府内在住でも引越しをする必要があるとのことです。
無事、電験を取得出来れば保安協会の求人もある様です。
>がおさん
コメントありがとうございます。
電気主任技術科は認定校だった時代は就職率100%でしたね。
年々就職率が下がって企業はやはり認定で電験が取れることに期待して居たんだなと…。
若ければ電験を取ることによってある程度人生の修正が効くと思います。
結構年を取った私でも改善はされましたから…。
資格で軌道修正できるのは本当にいいことですね。
あと、変わったところでパナソニックESファシリティマネジメントの求人もあるとのことでした。
人ごみも満員電車も大嫌いで、都心の店やらイベントやらに一切魅力を感じない人間なので、田舎に来てよかったと思っています。
満員電車に片道1時間半の現場に飛ばされた時はうんざりしました。
今は車で20分。たまに川沿いを歩いて1時間半かけて会社に行ってます。
田舎でビルメンをやるとなると、嫌なことがあって他社へといっても、物件自体が少ないという問題もあるでしょうね。
地方都市ならば、まだ何とかなりそうですが。
田舎だと工場のほうが選択肢があると思います。
関西でもビルメン正社員雇用は意外と少ない様です。あっても電験持ちが前提だったりらしく、ビルメンは東京でするのがやはり一番かもですね。
ハゲおっさん様のおっしゃる様に関西は製造業が強い地域なので選択肢を広げた方が良いでしょうね。
>ハゲおっさんさん
「日本全国大体どこにでも需要がある」
というのが電験の良いところですね。
一般ビルメンであれば実務経験が無くても就職できたりします。
いきなり選任されたりするので痛し痒しですが…。
田舎だと太陽光もありますがあれは最近反対運動なんかも起こって
全然エコじゃないし害悪だというのがバレてきましたのでそのうち法律改正で無くなるかもしれませんし
工場で実践を積むのがいいような気がしてきました。
ただそれでも若いうちにアクションを起こすのがいいですね。
年を取るとどうしても使いづらくなりますので。
太陽光の反対運動というのは、地元や周辺住民の反対運動ではなくて、所謂ネトウヨの反対運動がほとんどだとおもいます。
私も以前、太陽光に従事していましたが、施工前の工事に関する反対はそれなりにありました。斜面の掘削による土砂崩れや、水の流れが変わることに対する不安などです。
一方、バイオマスは施工時も運転開始後もクレームがあります。
騒音、粉塵、煙(実際には水蒸気なのですが)、トラックの増加などです。
幸い私の今いるところは、民家から離れている+悪臭工場の跡地なので、悪臭工場がなくなってよかったと周辺住民が喜んでいる有様なのでクレームはほぼありませんが。
工場だと実際の実務が詰めることが期待できますが、内外の争いというか軋轢に巻き込まれる可能性もかなりあります。
終活を見据えたしごとならば、楽な太陽光がいいのではないかと思います。
>ハゲおっさんさん
太陽光で草刈りと日常点検だけの生活に憧れますがなかなか…。
このブログコメ欄に書き込んでくれる電気主任技術者の方たちのスキルはかなり高めで
「こんなの簡単でしょ」と言われることも私には難しいです。
もし太陽光発電所の責任者にでもなろうものなら電気設備技術基準もよく把握できてない私などは
設備の不具合を見逃してしまい、電験の資格を取り上げられてしまうかもしれません。
どこか詳しい方の下で働ければなあと考えております。
思ったのですが技術を身に着けるという意味では電気設備設計ってどうなんでしょう?
勿論年齢制限はありますが、ビルメンは論外、工場なんかも結局入ってみないと分からない、勤務地は地方限定
保安業者は、土日祝関係無し夜間深夜問わずで屋外作業有り
施工管理、電気工事士職人はブラックなのは言わずもがな
それに対して設計って求人見る限りでは年休日120、夜勤無し、残業繁盛期で30なんて書いてます
若くて、資格あるなら下手に休日勤務時間不安定なブルーカラーやるより余程よいのでは?
電気設計業界に詳しい方、実態はどうなんですか?
>匿名さん
コメントありがとうございます。
もうFwさんが書かれていますが設備設計は楽ではなさそうですね。
現場をかなり把握して居なければいけないですし、ビルメンクラスの知識技能では無理だと思います。
私も他の職種、職域に興味があって35歳を超えて講習に行ったりスクールに通ったりしました。
しかし全て無駄でした。
そもそも若いときにやるべきこと、仕事や勉強の地固めをするという大切なことを30歳を超えてやるのはかなり無謀、
そして35を超えてやるのはもう諦めたほうがいいです。
絶対に無理だとは言いませんが知能が確実に衰えている中年以降の状態で新しいことを覚える気力があるのなら若い時になんとかしているはずです。
そういう気力や将来を考えるチカラが無いからビルメンに落ち着こうと考えていたことを忘れて無駄に動いてしまい私はお金と時間を消費してしまいました。
このブログでも若い人にはビルメンではなくて他の業種を勧めている記事がありますがビルメンはいつでもなれるので
気力体力知力がまだある程度残っているのであれば他の仕事を経験したほうがいいかなと考えて記事にしました。
それも20代なかばくらいまでではないでしょうか。
ある程度年齢が行けば薄給楽務のビルメンで人生消化試合に入るのが理想と現実の折り合わせになるでしょう。
このブログを見に来られている皆さんに無駄なタタラは踏ませたくありません。
実力を把握するのも大切なことですから…。
電気設備設計者に「資格」は必要ありません。必要なのは多くの現場を経験しそれを活かせる素養と、それを元にその現場毎に最適な仕様を考え出せる応用力です。
設計者の残業時間はお客様のご都合でいくらでも長時間になり得ます。お客様が何日までに図面が欲しいと要望されれば徹夜などざらにあります。施工図になると他の職種の工程進捗具合があるので、図面が描けるようになったのは天伏図の出来上がった夜半過ぎなんてこともありました。(施工図面を仕上げたときは空が明るくなってました。)
経験上はシーケンサのプログラム設計が一番大変でした。デバッグに手間取り漸く予定通り動くようになったのは納品の日の朝なんてこともありました。ビルメンのほうがよほど時間に余裕があります。
なので一概に設計職が他の職より良いとは言えません。一つ言えるのは設計からメンテナンスまで一通り経験しないと技術者として成長するのは難しいということです。
>Fwさん
私も「技術者として~」と考えていましたが最近は「ムリダナ」と感じています。
私のような不器用は生きているだけで丸儲けだと思い返す毎日です。
スペシャリストになるのが理想でしたがそのような機会は社会に出るとなかなか得ることはできず
無能がやる気を出せば周りに迷惑がかかります。
若いのであればメクラメッポウにやっても周りが許してくれる場合もありますが
初老がやると「今まで刑務所にでも入っていたのか」と思われるのがオチです。
そういうのは若い人の特権です。
私は電気管理技術者になるのが最終目標なのですがその場合も無理はせず
頭を下げて生きていこうと考えています。
>匿名さん
そもそも論として施工管理技士(電気)の求人に
●繁忙期には3か月連続出勤もあります、というかそれが普通です
とか
●JV事務所は誰よりも早く入り,誰よりも遅くまでいます
とか
●現場ヒラルキーは最下層です
とか
●当然、残業代は全部つくわけありません
とか、全部書いてあれば
>それに対して設計って求人見る限りでは年休日120、夜勤無し、残業繁盛期で30
も信じられるんですけどね
というか、Fw190D-9さんは実は控えめに書いていらっしゃると思いますよ。
経験してみれば分かりますが、一口に「電気設計」っていっても色々でここに来ている人が「よ~し、頑張ってみるかぁ!」と思って入ってしまう設計事務所って大概、小規模ですから、打ち合わせ~設計~現場管理コミコミです。そしてそういう会社は従業員を大事に考えていませんから恐怖の鬼出張があるのでそれでよければどーぞどーぞ。
現場ヒエラルキーの今となっては笑い話を一つ。
ある自治体発注の大規模工事現場でのこと。
その日本庁から上級職員が視察に来るというので午前中は清掃・片付け、午後は休工。
やって来た上級職員は20代半ばの男性一名、女性一名。男性は濃色のスーツ、女性は白っぽいスカートにハイヒール。
いつも居丈高に威張り散らしてる自治体職員は上級職員に平身低頭。女性職員には文字通り「手を取って」エスコート。
これには現場の職人さんたちと苦笑いしました。
birumanさん
諦めずコツコツとやっていきましょう。私もまだまだ道半ばなのでコツコツやっていこうと思います。(病気があるので無理しない範囲ですが)
birumanさん
はじめまして44になる男で以前はプログラマーとして2年ほど前まで働いて
病気のためその間無職でした。
独身なのでビルメンテナンスを次の仕事にしようかと考えていますが
先に電験3種取得を考えればいいでしょうか
大阪在住です。
>匿名さん
コメントありがとうございます。
44歳で初ビルメンでしたら訓練校で電工2種を取得して行くのがいいですよ。
今は割と売り手なので大阪のような大きな都市ですと高齢未経験でも就職は可能かもしれませんので
一度ハロワで相談されてもいいかもしれませんね。
電工はあった方がいいですから後期試験で取得されてください。
あと危険物乙4。冷凍とボイラーはほぼ要りません。
給与は安くてものんびりした日勤ビルメンで働きながら電験の勉強をするのが理想です。
働いていないと焦燥感がすごいですから。
大阪なら電気主任技術科で検索すると出てくる訓練校に通うのもアリですね。
こちらは一年に一度しか募集がありませんのでバイトしながら待たないといけませんが…。
記事とは関係のない質問で恐縮なのですが、
ビルメンなどの仕事に就職する際には”身元保証人”というのは必要なのでしょうか?
僕は保証人を用意できる目処が立ちません…。
また、用意できない場合に”保証人代行業者”などを利用することは可能でしょうか?
もし何か情報をご存知でしたら、教えていただけると有難いです。
当方は30代半ばの男で、職歴はアルバイトばかり。高卒で無資格です。
ビル管理技術者の職業訓練を受けようとしています…。
>〜@yさん
コメントありがとうございます。
身元保証人が必要な会社は多く、独立系の小さい所だと2人用意しろ、などとぬかしてくる所もあります。
ビル資産を毀損しても実際は保険などで修理するのですが古い体質の所は家族との状況を見たいのでしょうね。
それはともかく身元保証人がいない場合は民生委員の方などになって頂く方法もあります。
独居老人などが老人ホームに入るときになってもらう方法なので応用で使えるのではないでしょうか。
「働きたいが、このような場合どうすればよいか?」ということは役所の窓口などでドンドン相談していくのが良いと思います。
法テラスなどで相談されてもいいかもしれません。
これからビル管理科に行かれるとのことですのでゆっくり対策していきましょう。
>birumanさん
なるほど、民生委員ですか…役所での相談を考えてみます。
法テラスにも相談していいんですね。
ご教示をありがとうございます。
あと2つお尋ねしたい事があるのですが、
”三六協定”という契約はやはり結ぶのですか?
雇用保険は払ってもらえる業界なのでしょうか?
>〜@yさん
36協定は変形労働制の現場ではほぼ必ず受け入れさせられますね。
40時間を超えるような残業がある職場も多いですし
シフト制の現場で誰かがダウンすれば代理勤務で法定休日が与えられなくなり
協定を結んでいなければ労働基準法違反です。
後者の事例は結んでいても違反ですが…。
雇用保険については今では入っていない会社はほぼないので問題なく加入できると思います。
ポリテク経由で募集をかけてくる会社ならまず入っています。ご安心ください。
>birumanさん
そうなんですね…
ビルメンは残業の多い職業なのですか…。
休日についても不安がありますけど、週に1日は絶対に休日が欲しいですね…。
雇用保険についてはひとまず安心しました。
重ねての質問にも答えていただいて、ありがとうございます。